観葉植物の梱包と運搬

観葉植物

インテリアや癒やしとして大切に育ててきた観葉植物。引越しの荷造り中、家具や家電に気を取られ、運び方に直前で慌てるケースは少なくありません。
観葉植物は「生き物」であり、他の荷物と同様に梱包すると環境変化で弱ったり枯れたりする恐れがあります。また、水やりのミスで荷台を汚すトラブルも招きかねません。
今回は、大切な植物を新居でも元気に育てるための、引越し前の正しい準備と梱包テクニックについて解説します。

引越し当日の水漏れトラブルを防ぐ

引越しの荷造りで意外と見落とされるのが、観葉植物の扱いです。家具等の準備に追われ後回しになりがちですが、生き物ゆえに早めの準備が欠かせません。特に重要なのが水やりの調整です。移動直前にたっぷりと水をあげるのは、実は避けるべき行動です。

土が湿っていると、振動で泥水が染み出し荷物を汚すリスクがあります。また、鉢が重くなり運搬の負担が増すほか、底抜けなどのトラブルも招きかねません。さらに、密閉された荷台は高温多湿になりやすく、濡れた土のままだと移動中に根腐れやカビが発生する原因にもなります。

水やりは引越しの2〜3日前に済ませ、当日は土を乾かしておきましょう。受け皿の水も捨てておきます。乾燥に弱い植物が心配なら、濡らしたキッチンペーパー等で土を覆い、蒸発を防ぐ程度にとどめるのが無難です。

枝折れや鉢の転倒を防ぐ

水分調整が終わったら、次は衝撃から植物を守るための梱包作業に移ります。サイズにより適切な方法は異なりますが、基本的には「土をこぼさないこと」と「枝葉を傷つけないこと」の2点を重視して進めましょう。

小型の多肉植物や観葉植物は、ダンボールに入れて運ぶのが最も安全です。転倒を防ぐため、鉢と箱の隙間に丸めた新聞紙や緩衝材を隙間なく詰め、しっかり固定してください。箱の上部は閉じ切らずに開けておくか、側面に空気穴を作ると、蒸れを防ぎ植物の呼吸を助けます。また中身が植物だと一目で伝わるため、業者に丁寧に扱ってもらえる可能性も高まります。

大型の植物は、鉢と葉を分けて保護します。まず鉢全体をビニール袋で覆い、茎の根元を縛って土を密閉します。広がった枝葉は、無理な力を加えないよう上方向へ優しくまとめ、紐で緩く縛ってから緩衝材や新聞紙でふんわり包みましょう。冬場は寒さから守るため、新聞紙やダンボールを二重に巻くなどの防寒対策も有効です。デリケートな葉先が折れないよう、余裕を持たせた梱包を心がけてください。

トラックへの積み込みは配置場所を検討する

梱包後の運び出しで注意すべきは、トラックの環境です。荷台は空調設備がないため、夏はサウナのような高温、冬は氷点下近い低温になることもあります。こうした急激な温度変化や長時間の密閉は、植物にとって大きなストレスとなります。

「標準引越運送約款」では、動植物は基本的に補償の対象外です。万が一の枯死や破損も補償されない前提となるため、長距離の移動や数日間荷物を預けるようなケースでは、トラックへの積載は避けるのが賢明です。

どうしてもトラックで運ぶ際は、温度変化が緩やかな場所への配置や固定を業者に相談しましょう。ただ、大切な植物は自家用車で運ぶか、専門業者へ依頼することを強くおすすめします。車内なら空調管理ができ、振動も抑えられるため負担を大幅に減らせます。新居到着後はすぐに梱包を解き、風通しの良い場所で環境に慣らしてあげてください。